
先進的アプローチのヒト幹細胞化粧品
最近、エイジングケアという言葉をよく目にします。とくに40代になると、乾燥や敏感肌の悩みが本格化してきます。加齢や紫外線によるダメージが蓄積し、ふと鏡を見たときに「最近ハリがなくなった」「敏感肌がひどくなった」などと感じる方もいるのではないでしょうか。そんな中、ヒト幹細胞培養液を使った新しいタイプの化粧品が登場し、大きな注目を集めています。いわゆる“コスメシューティカル”とも呼ばれるほど先進的なアプローチが特徴で、従来のケミカル中心の化粧品とは一線を画しています。
エイジングケアの真髄
ヒト幹細胞培養液の魅力は、私たちの肌が本来もつ力を呼び覚ましてくれる点です。幹細胞自体は含まれず、幹細胞を培養する過程で生じる「培養液(上清液)」が使われます。そこにはサイトカインと呼ばれるタンパク質や情報伝達物質が500種類以上も含まれています。肌に塗布することで、これらが肌の幹細胞に働きかけて、コラーゲンやヒアルロン酸など、自分の肌が元気だった頃のように、内側からアプローチするのです。弱ってしまった肌の再生をサポートし、エイジングケアの強力な味方になると期待されています。
成分チェックと敏感肌への配慮
ヒト幹細胞化粧品ならどれも同じというわけではありません。配合される成分、価格、そして品質のばらつきがかなり大きいのが現状です。まずは商品の全成分をきちんと公開しているかどうかです。公開されていない製品は、刺激の強い成分を隠している可能性もあります。とくに合成界面活性剤や合成ポリマーが多く含まれている商品はバリア機能を壊すため、肌荒れを引き起こしやすくなります。「ヒト幹細胞」という言葉だけに飛びつかず、配合量やほかの素材もしっかり確認することが大切です。次に、全成分表示で、頭から3番目以内にヒト幹細胞培養液が書かれていれば、必要量がしっかり配合されていると考えられます。配合量や品質がわからない商品は避けるのが無難です。そして、できるだけ成分がシンプルな商品を選びたいものです。
注意したい合成成分
敏感肌の場合は、合成界面活性剤や合成ポリマーが含まれていないかを確認しましょう。具体的には、ポリソルベート60、水添レシチン、(クエン酸/乳酸/リノール酸/オレイン酸)グリセリル、TEA、カルボマーなどは要注意です。また、防腐剤や抗菌剤、とくにパラベン、フェノキシエタノールが重複して入っているものは、肌への負担が大きくなります。使い心地の良さを演出するためにケミカル成分を多用している商品は、一時的な見かけの効果の場合があります。せっかく乾燥肌や敏感肌に配慮して取り入れようとしているのに、バリア機能を壊すような成分が入っていたのでは、本末転倒です。
配合量と価格のバランス
ヒト幹細胞培養液は製造コストがかかるため、配合量が増えれば価格もそれなりに上がります。一方、それほど配合していないのに“ヒト幹細胞”の文言を前面に出して、高めの価格設定をしている商品もあります。配合順位は、できれば3番目以内の記載を目安にしましょう。推奨配合量は1%以上といわれています。最初の1本は、5,000円~10,000円程度の商品から試し、肌との相性を見極めるのがおすすめです。 そのくらいの価格帯であれば、極端に安さばかりをアピールする商品よりも配合量や品質がしっかりしている可能性が高いです。試供品やトライアル商品が極端に安い価格で提供されて、その後の定期購入が高額になるパターンをよく見かけます。あまりに勧誘が強引だったり、公式サイトで効果ばかりが強調されすぎたりしている場合は注意しましょう。
即効性を演出する商品には要注意
ヒト幹細胞培養液を用いた化粧品は、使い始めてすぐに劇的な変化を実感できるものではありません。コラーゲンやヒアルロン酸などの産生が促されるには、2~3か月ほどかかり、ゆっくりと肌の土台を整えるのが一般的です。即効性を演出するだけの商品は避けるのが無難です。あまりに“瞬時にハリ”とか“即日でつや”とうたっているような商品は、合成成分の効果で一時的にそう見せかけている可能性があります。もちろん、使うときの心地良さも大切ですが、健康な肌を保つためには長期的な視点が大切です。
コスメシューティカルの時代
これまでのように外からたっぷり成分を足していくのではなく、自分自身の肌力を高めるコスメシューティカルの時代が到来しています。気になるアイテムは、まず全成分を熟読し、合成界面活性剤や防腐剤、保湿剤の種類をチェックすることです。40代前後であれば、自分の肌に何が適切で何が余計なのかを直感的にも見極めやすいはずです。敏感肌や乾燥肌だからこそ、多くの化粧品を転々としなくても済むような、本当に信頼できる商品にたどり着きたいですよね。
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天然成分なのに肌荒れ・・?
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