この記事はだいたい 7
分前後で読めます。
目次
Outline
ヒト幹細胞化粧品は画期的なコスメ
近年注目を集めているものに、「ヒト幹細胞培養液」を配合した化粧品があります。従来の美容成分とは一線を画し、再生医療の知見を応用した画期的なコスメです。年齢を重ねても輝きを保ちたい私たちにとって、肌の細胞が自ら生成する力をサポートし、肌老化にストップをかけるこの化粧品は大きな魅力です。しかし、乾燥肌や敏感肌で、ハリ不足や弾力の低下、紫外線ダメージなどを実感しやすい３０代の女性にとっては、その選び方が重要になります。肌への優しさとエビデンスがしっかりしたコスメを選びたいものです。が、その選び方を誤ると逆に肌荒れを引き起こしてしまいかねないリスクがあります。ここでは、酒さなどで敏感になった肌にも安心して使用できる、ヒト幹細胞化粧品の選び方のポイントをご紹介します。
ヒト幹細胞化粧品とは何か
ヒト幹細胞化粧品には、属人的要素である幹細胞そのものが入っているわけではありません。医療用などの幹細胞を培養するときに得られる「培養液（上清液）」が使われます。この培養液には、サイトカインと呼ばれる500種類以上ものたんぱく質や情報伝達物質が含まれており、これを肌に与えると、加齢などで働きが低下した自らの肌の幹細胞を再活性化させ、肌を若々しく再生していくのです。幹細胞エキスの種類には、動物性や植物性のものもありますが、人の肌に近いほど安全性が高いといわれています。それだけヒト幹細胞培養液はアレルギーリスクが低いのです。
ヒト幹細胞化粧品の選び方
ヒト幹細胞化粧品を選ぶ際には、次のポイントを確認することが大事です。とくに敏感肌、乾燥肌ほど、合わない成分に気づかず使い続けると、大切なバリア機能を損ない、期待を裏切られることになりかねません。なので購入に当たっては、以下の点をチェックするようにしてみてください。
まず配合されている全成分の表示を確認することです。全成分が公開されていることは非常に大事です。全成分が分からない商品は、はじめから避けるのが無難です。つぎにヒト幹細胞培養液の記載順です。化粧品の成分表示は、配合量の多い順に記載するルールになっています。水のつぎ、あるいは最初から３番目以内に「ヒト幹細胞培養液」と記載があれば、一応必要な量が配合されている証といえます。
つぎに刺激の強い合成成分のチェックです。ポリソルベート60や水添レシチン、カルボマー、TEAなどの合成界面活性剤が入っているものは敏感肌には刺激になる可能性が高いです。ビタミンC誘導体も人によっては刺激になる可能性があります。さらに防腐剤や抗菌剤の使用です。ペンチレングリコール、1,2ヘキサンジオールなどは、必要最低限なら許容できても、パラベンとフェノキシエタノールが重複していたり、多量に使われていたりする商品は避けるべきです。
配合量と価格帯の目安
ヒト幹細胞培養液は高価な原料なので、配合量に比例して価格も異なります。1％未満でも効果があるとされますが、推奨量は1％以上です。3％以上であれば効果を実感しやすい目安になるでしょう。はじめは5,000円～10,000円程度の価格帯から試すと安心です。ヒト幹細胞培養液の再生力は、2～3か月かけてゆっくり実感するケースが多いです。そのため、即効性を強調する謳い文句や、すぐにハリやツヤを感じさせることをアピールしている商品は、合成成分による錯覚を与えている可能性が高いかもしれません。よくある強引な定期購入への誘導にも注意が必要です。「トライアルは破格に安いのに、その後が高額になる」など、不自然な販売戦略には気をつけましょう。品質よりも販売手法が優先されていないか、冷静に見極めることです。
肌へのアプローチの仕方
ヒト幹細胞培養液の最大の特徴は、従来の化粧品のように、外からヒアルロン酸やコラーゲンを「与える」のではなく、肌の細胞が自ら生成する力をサポートすることです。敏感肌や乾燥肌の方にとっては、この「刺激の少なさ」と「肌本来の力を呼び覚ます」性質が魅力になります。ただし、合成界面活性剤でバリア機能を壊して浸透させるタイプの化粧品だと、せっかくのヒト幹細胞培養液の良さが失われてしまいます。合成成分が多用されている商品ほど、刺激やトラブルの可能性も高いので、上記のチェックポイントが重要になります。
効果の実感は数週間から２～３ヶ月
敏感肌の場合は、まずパッチテストを行いましょう。刺激を感じないか確認することが重要です。ヒト幹細胞化粧品は、早ければ数週間から、遅い場合でも2～3ヶ月かけてじわじわと肌の状態を整えていきます。即効性をうたう商品や、不自然に安価な製品は配合量に注意する必要があります。逆に高価格帯でも、合成ポリマーで保湿効果を演出している場合もあるので、気になる商品ほど全成分表示をしっかりチェックすることです。
ヒト幹細胞化粧品を選ぶには、宣伝文句やイメージだけで早とちりせず、じっくり全成分や配合の順番、価格帯などを総合的に見極めることです。「ぷろろヒト幹細胞美容液」のように、広告段階でも全成分や配合量を公開し、安全性を重視した製品を選ぶことが大事です。肌が敏感な人ほど、しっかり選び抜いたヒト幹細胞化粧品を取り入れることで、年齢に負けないみずみずしさを引き出すことができるようになります。毎日鏡を見るのが楽しみになるような、そんな素敵な変化を目指していきたいですね。
