
ふと気になるのがシミとシワ
乾燥肌や敏感肌でお悩みのみなさま。仕事や家事だけでなく、趣味や家族との時間を大切にしていると、なかなか自分の肌にじっくり向き合う余裕が持てないことってありますよね。それでもふと鏡をのぞいて小ジワやシミが気になると、気持ちが沈んで、つい「即効でシワやシミを何とかしてくれる」という広告の誘惑に負けそうになりますね。私にも心当たりがあります。ですが、長い人生で考えたとき、かえって肌の寿命を縮めてしてしまう結果を招くとしたらどうでしょうか。将来の肌のためには、「即効性」よりも「肌が本来もつ力を守り、そのリズムを整える」ことにこそ注目すべきではないでしょうか。
因幡の白兎が大変な目に
ここで、ちょっと「因幡の白兎」のお話を思い出してみましょう。白兎は隠岐国から因幡国へ渡るためにワニザメを欺いて海上に並んだワニサメの背中を数えるという大胆な行動に出ましたが、最後のワニザメにうっかり本当のことを言ってしまい、皮をはがれてしまいます。そこを通りかかった意地悪な神様が、海水に浸かって風に当たるとよいとだまして、よけいに苦しむという大変な目にあいました。とこへ通りかかった大きな荷物をもった神様(大国主命)に、水門の真水で体を洗って蒲の穂を敷いて転がるようにと教えられます。すると、ウサギの体は元通りになったというお話です。
サメを騙して皮を剥がれた白ウサギ
刺激を避けてガマの穂でケア
もし皆さんの肌が白兎のように、無謀なチャレンジによって肌を傷つけてしまったらどうでしょうか。まずは余計な刺激を避けて、やさしいガマの穂のケアをすることが大切だと感じませんか。肌を守るためには「リスクをなるべく避けながら、時間をかけて豊かな自然の力で治すことも重要だと気づかされるはずです。 私たちの肌は28日前後のサイクルで生まれ変わりますが、40歳前後になるとその周期がどうしても伸びてしまいます。つまり肌の生まれ変わりが遅くなるわけです。そこで無理に短期間で変化させようとするスキンケアに頼ると、肌のバリア機能を傷つけてしまう恐れがあるのです。
合成成分の蓄積がバリアを弱める
バリア機能は、いわば私たちの肌を外部刺激から守ってくれる大事な盾。ここが一度壊されると、花粉やホコリなどのアレルゲンが侵入しやすくなり、乾燥肌や敏感肌がさらに悪化してしまうのです。せっかくキレイになるために使っている商品が、実は肌の弱体化につながっている可能性もあるなんて、見逃せませんよね。 ケアアイテムの成分表を見ると、合成界面活性剤や合成ポリマーという文字を目にすることがあります。合成界面活性剤は水と油を混ぜ合わせる性質をもつため、肌を守る皮脂膜や角質層の水と油の層を溶かして壊してしまう危険があるのです。これを長期間続けることで、バリアが弱くなり、肌表面や毛細血管がむき出しになってしまうリスクがあります。結果として赤ら顔や酒さ様皮膚炎など、回復に時間を要するトラブル肌へと発展することがあるのです。因幡の白兎がサメに皮をはがされて、焦って意地悪な神様に騙されたように、私たちも「早く改善したい」という焦燥感から、合成成分に頼ってしまうのは避けたいですね。
10年先・20年先の肌のためを考える
では、どのような日常のケアを選べばよいでしょうか。おすすめは、バリア機能を壊さずに保湿してくれる、天然由来のスキンケアアイテムやオーガニックの化粧品です。たとえ即効でシミやシワを消してくれるわけではなくても、肌への刺激が少なく、保護と保湿をじっくりとサポートしてくれる商品です。一時的な美しさだけでなく、10年先・20年先の自分が喜ぶにはどうしたらいいか、という観点で考えることも重要です。白兎が最終的に大国主命に助けられたように、私たちも正しいケアや専門家のアドバイスを取り入れることで、肌をやさしく守る道が開けるのです。ここで参考になりそうなキーワードに触れてみましょう。
糖鎖という言葉を聞いたことがある人は少ないかもしれません。この物質は21世紀になって注目され、体内の細胞の働きに大きく関係し、肌のバリア機能にも影響があるのではないかと考えられています。花粉症は外部アレルゲンによる代表的なトラブルで、敏感肌だとさらに刺激を受けやすいもの。こうしたキーワードや情報ソースを活用して学びを深めると、「なぜ肌がピリピリするのか」「どうアレルゲンをブロックすればいいのか」といった疑問への糸口を得られるかもしれません。皮膚科では、ステロイド剤やプロトピックを処方されることもありますが、ケミカル成分が配合されていると慢性化することが多くお奨めできません。実際に肌トラブルが深刻化して、赤みや湿疹が治まらない方は、天然成分100%でできているぷろろ化粧品トライアルを試すのがよいでしょう。
日々のケアで気をつけるポイント
根本的にはバリア機能を意識したケアが欠かせません。刺激の少ないスキンケアに切り替えて肌を整えることが重要なのです。日々のケアで気をつけたいポイントは下記の通りです。
・合成ポリマーや合成界面活性剤が含まれたアイテムをなるべく使わない
・短期間で劇的な変化をうたう製品の裏には、バリア機能を壊すリスクがある
・バリア機能が損なわれると、外部刺激を受けやすくなる
・ケミカル要因で肌トラブルが悪化すると、酒さ様皮膚炎などのリスクがある
・天然由来やオーガニックのケアアイテムなど、刺激の少ない商品を使用する
肌のリズムに合わせたケアを
40歳前後という年代は、まだまだ未来に向かって可能性がいっぱい広がっています。焦る気持ちに負けないで、自分の肌の調子をよく観察しながら、やさしいケアを取り入れていくことが大切です。最初は劇的な変化を感じにくいかもしれませんが、コツコツと肌のリズムに合わせたケアを続けるうちに、いつか「やっていてよかった」と思える時がきっとくるはずです。因幡の白兎が最後に優しい治療を受けて元気になったように、私たちの肌もじっくりと健やかさを取り戻せることを信じて、今日から一歩ずつ取り組んでみてください。長い目で見れば、その積み重ねこそが将来の自分への最高のプレゼントになることは間違いないでしょう。
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