赤ちゃんのような肌を保つには
みんなが望む肌とは、赤ちゃんのような柔らかく弾力のある肌をいつまでも保つことではないでしょうか。そのために高級化粧品でせっせと手入れをしたりしています。でも肌は年齢とともに紫外線にさらされたり、大気中の汚れやアレルギー物質の刺激をうけたりして、少しずつ老化がすすみます。この老化をできるだけ遅らせて、柔らかく弾力のある肌を維持することが必要です。スキンケアとは、そのために行うお肌の手入れのことです。スキンケアの基本は、①洗う、②補う、③保護する、の3ステップ。肌を傷めるような余計なことをしなければ、肌は健康な状態を保つことができます。テレビに映る片田舎のおばあさんが、驚くほど美しい肌をしているのを見たことがあると思います。ほとんど何もしていないのにです。ところが良くしようとあれこれやって、結果的にバリア機能をこわしてしまう事態が起きています。赤ちゃんのような柔らかな弾力あるぷりぷり肌を保つには、どういうスキンケアをすればよいのでしょうか。
バリア機能の3要素
肌には本来、外部刺激から肌を守り、肌から水分が蒸発しないようにするバリア機能が備わっています。それは皮脂膜、角質細胞間脂質、NMFからなり、角質層に集中しています。第一の皮脂膜は、肌の表面を覆っています。肌には表皮常在菌と呼ぶ善玉菌が住んでいて、弱酸性の皮脂膜を形成し肌を守っています。アルカリ好みのアクネ菌などの悪玉菌の増殖を防いでくれています。第二の質細胞間脂質は、角質層の細胞のあいだを満たしているセラミドを主とする油溶性の成分です。第三のNMFは、角質層内にある水溶性の天然保湿成分です。これらが外部から水も油も通さない構造になっています。この大切なバリア機能を劣化したり壊れたりしないようにしっかりまもること、これがスキンケアの役割りです。では具体的なスキンケアをステップ毎にみていきましょう。
バリア機能の仕組み
石けんは泡で汚れを吸い取る
第一ステップは「洗う」です。大気中に漂っているアレルギー物資やPM2.5などの有害物質が、肌に付着したのを落とすことです。洗顔には、洗顔料や石けんを使いますが、ほとんどの洗顔料には合成界面活性剤が使われているので、化学成分に弱い表皮常在菌は削ぎ落されてしまいます。そこで洗顔には、ケミカルな洗顔料ではなく、石けんを使うことです。石けんは洗浄力が千差万別で、洗浄力の強いものを使うと、必要な皮脂や常在菌まで削ぎ落してしまいます。また、ゴシゴシ洗いも禁物です。石けんは泡で洗うものなので、ぬるま湯でよく泡立ててから、その泡を肌に押しつけるようして汚れを泡に吸いとらせるのです。それをぬるま湯で何回もかけて洗い流します。しっとり感が残るくらいがちょうどよいのです。
化粧水とクリームの役割り
第二ステップは「潤す」です。水分を補給する化粧水の役割りは、不足する皮脂を補うことなので、できる限り皮脂に近い成分であることが望まれます。ローズマリーのように保湿性が高く、美容効果も高いものを選ぶのがよいでしょう。使い方は、両手で顔を包み込むように、ハンドプレスしてじっくり浸透させます。
第三ステップは「保護する」です。それがクリームの役割りです。補給した水分が蒸発したら意味がないので、蒸発を防ぐためにフタをします。それは同時に外部からの刺激から保護する役目も果たします。クリームの基剤には、油を使ったものと、酸化しにくいロウ成分のものがあります。ホホバ油のワックスエステルは、人工心臓の潤滑油にも使われる酸化しにくいロウ成分です。酸化しにくいホホバオイルやみつろうを使ったクリームがおすすめです。この3ステップをきちんと行うことが、健康な肌を維持する基本です。
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トラブル肌のスキンケア
ではトラブル肌になってしまった肌のスキンケアはどのようにすればよいのでしょうか。敏感肌や酒さなどのトラブル肌のスキンケアは、まずその原因に着目することが重要です。ほとんどの肌トラブルは、化粧品に含まれるケミカル成分によってバリア機能がこわされたことによります。したがってケミカル化粧品はすぐに止めることが大事です。植物エキスを主成分とするオーガニック化粧品に切り替えるのです。ケミカル化粧品は石油を原料に500℃もの高温と高圧のもとで化学反応させてつくられるので、37℃ほどの人の体温では分解できないのです。元々毒性があるものを、薄めて使っているだけなのです。敏感肌や酒さなどのトラブル肌にケミカル化粧品を使いつづけると、悪化要因になるだけです。脱ケミカルが大事になります。
繰り返しになりますが、スキンケアとは肌のバリア機能を維持し、表皮常在菌を大切にすることです。バリア機能さえしっかり保たれていれば、肌はいつまでも若々しく元気でいられます。もしスキンケアで迷ったら、まず原点に戻って表皮常在菌を守ることから始めましょう。