ほうれい線は肌の水分の減少から
皮膚の真皮層はコラーゲンとエラスチン、ヒアルロン酸で構成され、肌のハリを保っています。ヒアルロン酸は水分をしっかり抱え込み、皮膚のみずみずしさやしなやかさをつくり出しています。しかし、ヒアルロン酸は加齢や酸化・糖化ストレス、紫外線などの外的要因でしだいに減少していきます。体内の「真皮」に多く存在し、1gで2L~6Lもの水分を抱え込むことができるといわれています。驚異的な保水力ですね。皮膚にあるヒアルロン酸は体全体の半分を占めるとされ、加齢などにより40代後半では赤ちゃんの半分に減少し、70代では4分の1になるといわれています。すると肌のハリが失われ、ほうれい線やたるみなどが現れてきます。ほうれい線はほかのシワに比べて溝が深く目立つので、なんとか消したいとみんなが思っています。
ほうれい線ができやすい原因
ほうれい線は加齢のほか、普段の生活習慣とも深くかかわっていて、できやすい人とできにくい人があります。紫外線ケアを蔑ろにしている人、保湿をあまりしない人、普段から下を向く仕事などが多い人、食べ物をいつも歯の片側で噛むクセがある人、いつも横向きに寝る人などはほうれい線ができやすいといわれています。一つでも該当するなら、生活習慣を直した方がよいでしょう。年齢を重ねると肌の若々しさが失われていくのは、ヒアルロン酸やコラーゲンが不足して、ハリや潤いが失われていくことによります。年齢を重ねることで皮膚のヒアルロン酸の量が減ると肌の弾力が失われ、潤いもハリも失われていき、カサつきや肌荒れの原因になったりします
ほうれい線を目立たなくするストレッチ
芸能人は、口角を上げて笑ったり、演技やトークで日々口元をよく動かすことで口まわりの筋肉をしなやかに保っているので、ほうれい線が目立たないといわています。口輪筋を鍛えると、口元が引き締まり、口角もきゅっと引き上がって生き生きした印象になります。また、口角は笑筋や頬筋、小頬骨筋、オトガイ筋、上唇挙筋など他の表情筋とも緊密につながっているので、口輪筋を鍛えると頬のたるみ、ほうれい線、目元やフェイスラインのたるみを改善できます。表情筋を鍛えるおすすめのエクササイズは、「あ・い・う・え・お」と大きく口を動かしながら毎日発声する方法です。表情筋をバランス良く鍛えることで、肌のたるみ予防につながります。ガムを噛むと鼻の下や頬の筋肉のストレッチになり、血流が増加して、肌のハリやほうれい線の解消が期待できます。たるみは、年を重ねるにつれて、表皮、真皮、皮下組織の成長が止まり、その下の脂肪や筋肉が小さくなることで起こるのです。ぷろろヒト幹細胞培養液を使ったQUEENS美容液は、肌の線維芽細胞を刺激してヒアルロン酸を作りだしてくれます。
ヒアルロン酸を食べ物から摂取する
ヒアルロン酸を含む食べ物を積極的に食べると、体内のヒアルロン酸を増やすことができます。多く含まれる食品では、鶏の軟骨、手羽やとさか、魚の目、豚足、うなぎ、すっぽん、ふかひれなどがあります。 山芋や納豆などのネバネバした食品にも含まれます。ただ、食品に含まれるヒアルロン酸は分子が大きいのでなかなか吸収されにくいとされているので、サプリメントで補うのがおすすめです。
ヒアルロン酸の化粧品やサプリメント
ヒアルロン酸は、水溶性なので、化粧水・美容液・口紅・シャンプーなどに配合され、肌や髪に潤いを与えることができます。保湿のための化粧品やサプリメントに多く使用されています。吸収されやすいように分子を小さく加工したヒアルロン酸が配合されているサプリメントも販売されています。ヒアルロン酸の顔への浸透を高めるには、つける前に手のひらで温め、顔全体を包み込むようにじっくりなじませることです。しかし、シワ用の化粧品などでは、ほうれい線にはあまり効果がないともいわれています。
皮ふにヒアルロン酸を注入
ヒアルロン酸注入と注意事項
ヒアルロン酸は安全性が高いので美容外科や整形外科などではヒアルロン酸注射が利用されています。真皮の内側に注入するとヒアルロン酸が内側から肌を持ち上げ、ほうれい線やしわ、くぼみを目立たなくできるのです。皮下に注入することで肌をふっくらさせ、シワを持ち上げることでほうれい線を解消するのです。1回の治療で肌の保水性を半年から1年程度持続しますが、やがて体内に吸収されてしまいます。1回の治療で5万円から15万円程度がかかるようです。ただ、いきなり美容外科の治療を選ぶのは不安という方も多いかもしれません。
そもそも、ヒアルロン酸は私たちの体内に存在する成分なので、注射を打ち続けても問題はないとされています。ただ効果は永久ではなく、肌質そのものを改善するものではないこと、他の部位と差が生じて見た目に違和感を生じる可能性があり、デメリットも指摘されています。施術前によく先生の説明を受けて納得することが大事です。ヒアルロン酸注射で効果が得られない原因は、顔の皮膚にできたラインが深すぎる場合などです。例えば、頬にはっきり現れているほうれい線や深すぎるシワを消すには、ヒアルロン酸の注入だけで対応しきれない場合があることも理解しておく必要があります。