増え続ける皮膚疾患と合成成分
以前にはなかった皮膚病やアトピーなどの疾患が、近年は世代を超えて増え続けています。それは現代の生活が、化学合成成分を「衣食住」のあらゆる分野で多用するようになったことと深くかかわっています。最近の研究で、免疫力が低下する原因として、体内に合成成分が多く蓄積していることが指摘されています。自然界で分解して循環することができない合成成分は、もともと体がもっている免疫力やホルモンなどの正常な働きを阻害します。新型コロナの感染拡大をうけて、免疫力を高める食材がよく話題になりますが、より重要なことは、できる限り体内に合成成分の蓄積しない生活を心がけることです。
野菜の栄養価が年々低下する原因
合成成分が体内に蓄積する経路として、食事、呼吸、経皮の3つがあります。食べ物には、化学添加物、野菜など農産物の生育に使われる化学肥料や残留農薬があり、呼吸では、殺虫剤や芳香剤に含まれる揮発性の成分の大気からの吸入があり、経皮では、化粧品や合成洗剤などに含まれる合成化学物質があります。とくに気になるのが、近年の野菜は栄養価が著しく下がって、本来の美味しさがなくなっていることです。原因は化学肥料と農薬を使いつづけた田畑の土壌が劣化し、微生物などが棲息できなくなり、微量ミネラルなどの栄養素が失われていることです。人工肥料で育てた農産物は、見かけは立派ですが、栄養価は年々下がっています。これはそのまま免疫力の低下につながっています。またほとんどの加工食品には、数多くの合成添加物がごく当り前に使われています。添加する目的は、食品を防腐して1年でも2年でも変質したり腐敗しないようにするためであり、見た目をよくする着色であり、味を調えるためです。食品添加物は、菓子類、パン、ハム類、ソーセージ、漬物のほか、おにぎりにまで及んでいます。これは決して体のためではなく、事業側の利益を守るためのものなのです。
野菜の栄養価が低下している
合成成分が体内に入る経路
呼吸することで、空気中に揮発して漂っている合成成分を吸入します。殺虫剤、消臭剤、芳香剤などの揮発成分が空気中を漂い、それを吸入してしまうことです。合成成分が呼吸から体内に入りこむと、肺が汚染され、免疫力を低下させます。また市中には車の排気ガスや、公園や道路わきに散布される農薬などが漂っています。合成香料が人体にどのような影響を与えるかは、正確なデータがあまりありませんが、アルデヒドについては、生体の染色体異常を引き起こすことが報告されています。アルデヒドは高級ブランドの香水に多く使われており、デパートの化粧品売り場には特有の合成香料の匂いが立ち込めています。近くに立つと頭が痛くなるという人もあります。
経皮毒が蓄積しやすい体の部位
化粧品に使われている合成成分は、素肌にダメージを与えるだけでなく、経皮毒となって体内が汚染される懸念があります。化粧品の合成成分は、肌のバリア機能を通りぬけて、その下にある毛細血管に入っていきます。ほとんどの化粧品に使われている合成界面活性剤には、タンパク質を変成する作用があり、肌バリアを溶かして乾燥肌を助長し体内に浸透していきます。食べ物は腸で消化されて肝臓に運ばれ、酵素によってある程度無害化され、腎臓から排出されますが、化粧品の成分はストレートに血管に入りこみ、体内の臓器に運ばれてしままいす。合成成分は脂溶性のものが多いので、体内の脂肪が多い部分に蓄積されていきます。女性の場合では、生殖機能にかかわる胸や子宮などです。近年の婦人病や乳がん、子宮がんなどの増加は、これらの成分とあながち無関係とはいえなくなっています。また台所洗剤や洗濯洗剤には、洗浄成分として必ず合成界面活性剤が使われています。水仕事が多い主婦や美容師の間には、手荒れに悩む人が増えています。その害は手だけではなく、体内にもおよびます。それが体内に活性酸素を発生させ、それが免疫力の働きを弱めているのです。
経皮毒について書かれた本
細胞の糖鎖を損傷する活性酸素
個々の細胞の表面に無数に産毛のような糖鎖が存在しています。合成成分によって活性酸素が増えると、糖鎖が損傷します。糖鎖は細胞のアンテナと呼ばれる重要なもので、細胞同士が情報を交換したり、栄養なのか毒素や細菌なのか見分けて、細胞のエネルギーとして取り込んだり、免疫細胞に排除を命じたりするのは、糖鎖を通じて行っています。ところが現代人は、活性酸素の影響で、ほぼ4割もダメージを受けているといわれています。アンテナがちゃんと立っていなければ、テレビの画像が乱れたり雑音に妨げられてきれいに映らないように、糖鎖がきちんと機能していなければ、身体の機能が正常に働かなくなります。さまざまな健康サプリメントや健康食品を摂取しても、糖鎖が正常でなければ期待した効果は得られず、病気になったり体調不良になって現れます。糖鎖が正常でなければ、どんなに栄養を摂取しても、正しく吸収されず細胞は老化を辿ります。糖鎖は8種類の糖質の組み合わせによって構成されており、これを補うことで糖鎖を立て直し、細胞が正常に働くように整備する必要があります。
持続可能な社会に求められる消費行動
このほかにも、環境中の大気や水質の汚染があります。世界中の森林が破壊され、自動車のガソリンを燃焼した排気ガスが大気を汚染しています。また森林の消失が二酸化炭素の増加につながり、年々温暖化がすすみ、熱波や集中豪雨災害などの深刻な問題を惹起しています。合成洗剤や農薬、除草剤などによる河川の汚染は、回りまわって水道水に入り込み深刻の度を増しています。いまや環境を守ることは、遠い他人事ではなく、現実に個人の健康と密接に繋がっています。それが体内の活性酸素の増加とつながっているからです。これ以上の合成成分による免疫力の低下を防ぐために、森林保全、石油などの化石エネルギーを再生エネルギーに変えていくこと、ナチュラル素材にこだわった一人一人の消費行動が強く求められています。子供や孫たちの世代へと持続可能な社会を実現するために、私たちが毎日使うものが、自然を壊していないかどうか、あらためて吟味することが求められています。持続可能な社会の実現には、私たち一人一人が意識を高めて自然のルールを学び、オーガニックライフを実践し、生きることが大切になっています。
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