脂性肌はバリア機能が低下
脂性肌は何らかの原因で皮脂分泌が過剰になり、さらに悪化して皮脂分泌が異常に過剰になっている肌です。メイク崩れやてかり、べたつきを生じます。ニキビや毛穴が目立ち、角栓の悩みが加わることもあります。その大半の理由は、後天的ないし一時的な理由で、肌のバリア機能が低下しています。その肌を守るために皮脂が過剰分泌するものです。脂性肌だからという先入観で、乾燥が見落とされることが多いので注意が必要です。
ホルモンバランスの崩れ
皮脂の分泌を司っているのはホルモンの働きです。ストレスや生活習慣、遺伝的要因などにより、ホルモンの分泌が過剰になると皮脂分泌も過剰になります。ホルモンの分泌が増えやすいのは30代後半~40代です。また遺伝的に皮脂腺が大きい場合や加齢で毛穴が開き、皮脂が出やすくなることもあります。べとつくからと皮脂といっしょに保湿成分まで取り過ぎないことです。過剰な皮脂分泌を抑えることで、健やかな肌状態に導くことが大切です。
一時的な要因による皮脂分泌
皮脂は肌表面に薄い皮脂膜をつくり、バリア機能をはたしています。皮脂を取ることが唯一の脂性肌・オイリー肌対策と考えてしまうと、皮脂分泌が活発化してバリア機能を補おうとして悪循環に陥ります。ホルモンの影響による月経前の2週間と、春から夏にかけては、一時的に皮脂量が増える時期です。この時期はとくにケアを変える必要はありません。皮脂を取ればとるほど、それを補うために分泌量が増えてしまうからです。
皮脂と皮脂膜
インナードライの原因
皮脂分泌が多いのに肌内部の水分量が少なく乾燥している状態がインナードライです。肌の表面がごわついたり、皮が剥けたりすることもあります。皮脂が多いから保湿は必要ないと思いがちですが、じつは肌内部では水分が足りず乾燥していることが多いのです。肌がべたつかない程度に、保湿はしっかり行う必要があります。洗顔のしすぎや保湿不足で肌が乾燥すると、これを補うために皮脂が余計に分泌してしまいます。洗顔後は引き締め効果のある天然成分の化粧水やさっぱりめの化粧水をたっぷりと付け、その後にクリームで保湿します。
即効性を追わず根本解決をめざす
活発化した皮脂分泌を抑えるには、皮脂を取り過ぎない洗顔、肌内部の水分を保持する保湿、紫外線対策、肌を刺激したり摩擦を避ける、バリア機能を高める、などが大事です。自然治癒力による脂性肌の解決には、1年ほどかかることがよくあります。化粧品を変えて悪化していた肌が差し当たり落ち着くことはあっても、根本的な解決にはなっていません。即効的に治そうとあせると、かえって悪化させることになりかねません。肌の水分と油分のバランスを整えることで、根本的に改善を図ることが大事です。
改善のための具体的な方法
改善には必要な皮脂まで取り過ぎない洗顔、水分の補給と保湿で蒸発を防ぎ、適度な皮脂分泌を保つことです。べたつきを避けるために化粧水だけで済ませようとするのは保湿が不十分です。クリームでの保湿は不可欠です。さっぱりタイプの化粧水でアルコール濃度が高いと、肌の脂質を溶かしてしまいます。皮脂腺が少なく乾燥しやすい目元や口元は、セラミドやヒアルロン酸配合の美容液やクリームを使うのがよいでしょう。
脂性肌の人は油分を与えることを怖がる傾向があります。しかし同じ肌でも皮脂が多いところと皮脂があまり出ていない乾燥しているところがあり、必要な部分にはセラミドなどの保湿成分が含まれたクリームで油分を与えるといったこまめな対応が必要です。
化粧水は一度にたっぷりつけるより、少量を何度か重ね付けし、手のひらで押さえて肌の奥までじっくり浸透させるようにします。とくに紫外線は酸化ダメージになるので、UV対策は必須です。また入浴は、お湯の温度が高いと必要な皮脂まで溶け出してしまうので、38~40℃どまりにします。
悪化する食べ物と改善する食べ物
油分が過剰で皮脂分泌をふやすファーストフードや動物性の脂っこいもの、甘いものは悪化につながるので、摂りすぎないことが大事です。改善を促してくれる食べ物には、食物繊維や良質のタンパク質、ビタミンB1、B2、B6、C、を多く含む食品、豚肉、たらこ、うなぎ、海藻類、レバー、鶏ささみ、ピーマン、パセリ、レモン、納豆などがあります。喫煙、飲酒、睡眠不足生活習慣の乱れは、過酸化脂質を作りだし、ホルモンバランスを乱します。また、肝機能の低下を招き、シミ、ニキビなどの原因になります。加湿器で湿度を調整すると、肌の潤いを保ち、バリア機能を高めるのに有効です。脂性肌は後天的な要因が原因なので、日ごろの生活習慣を見直し、適切なスキンケア、バランスのよい食事の摂取を心がけることで改善できるのです。
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