大人ニキビとは
大人ニキビは青春のシンボルなどといってはいられません。口やあごの周りにできる大人ニキビは、古い角質が蓄積したり、乾燥によって肌の代謝が落ちてしまうことが原因です。代謝がわるいとターンオーバーが遅くなり、古い角質が毛穴をふさいだり、肌が乾燥して角質が硬くなり毛穴がつまると、そこにアクネ菌や雑菌が繁殖してニキビになります。ニキビの症状や原因によっては、ほとんどはセルフケアで改善することができます。
思春期の額や頬にできるニキビは活発な皮脂分泌が原因ですが、大人ニキビは、ボツボツと口の周辺やあごの周りにできることが多いものです。あごニキビは治りにくいので、ケアを誤らないことが大切です。悪化させるとニキビ跡が残ってしまうこともあるので要注意です。
ニキビの種類と症状
ニキビは大きく分けて、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビの4種類があります。白ニキビは初期段階で、角栓が毛穴をふさいで汚れが毛穴にたまった状態です。黒ニキビはそれが進んで毛穴の内側に菌が繁殖し、皮脂が酸化して黒く見えるものです。赤ニキビは毛穴が炎症を起こして腫れを伴うようになります。黄ニキビはそれがさらに悪化した状態で、膿をもったり痛みがでたりします。
大人ニキビの原因
そもそもの原因は、毛穴に古い角質が蓄積することおよび肌の乾燥です。これにストレスと睡眠不足、生理前などホルモンの乱れ、食物繊維の不足や動物性脂肪分の摂りすぎ、便秘による老廃物の蓄積などが重なることです。スキンケアが適切でなかったり、生活習慣の乱れも影響します。クレンジングでのメイク汚れのつまり、喫煙による血行不良、過度なダイエットや冷え性なども関係してきます。
セルフケアの方法
セルフケアの第一歩は、正しい洗顔と保湿です。洗顔はぬるま湯で石けんをよく泡立て、泡で顔をつつむように数回押しあてて毛穴のよごれを浮かせてから、やさしく洗います。できれば洗顔の前に蒸しタオルをすると汚れが柔らかくとれやすくなるので効果的です。ごしごしとこするような洗い方は禁物です。指が直接肌にふれないように水を15~20回ほどかけて流します。つぎに刺激のないオーガニック成分の化粧水でしっかり水分を補い、クリームで蒸発しないように保湿します。
代謝を高める食べ物
古い角質で毛穴がふさがれるのは肌の代謝が落ちていることにもよります。代謝をよくするビタミンAやビタミンCの成分を含んだ化粧品を使うようにします。ローズヒップはビタミンCの爆弾といわれるほどで、ローズヒップエキスを配合した化粧水がおすすめです。また化粧品ばかりでなく食べ物から摂取することも大事です。ビタミンAを多く含む食べ物には、カボチャ、ニンジン、レバー、うなぎなどがあります。ビタミンCはパセリ、レモン、ピーマン、いちご、ブロッコリーなどに多く含まれています。白樺樹液の化粧品はターンオーバーを整える作用があります。こうして代謝を高める栄養を体の内外から補給するようにします。
紫外線対策も大事
ホルモンの乱れを整えるには、ストレスを溜めないこと、十分な睡眠とバランスのとれた食事、規則正しい生活習慣を身につけることです。あごは紫外線をあびやすい部分なので、日焼け止めをこまめに塗りなおしましょう。その際、SPF値は高いほど肌を傷めやすいので20前後にとどめるのが賢明です。また紫外線吸収剤は肌への負担が大きいので、紫外線散乱剤(二酸化チタンなど)が使用されたものを選ぶようにします。
ニキビが気になると、つい無意識に手でさわって雑菌を繁殖させてしまいやすいので注意が必要です。まして絶対に潰したりしてはいけません。それで2、3週間してもあまり改善がみられないようなら、思い切って皮膚科に相談しましょう。再発を防ぐには、治療が終わってからのアフターケアが大切です。スキンケアや食生活、生活習慣を正しいものに見直しましょう。