オーガニック植物に含まれる成分の多様性 | ぷろろのオーガニックライフ

オーガニック植物に含まれる成分の多様性
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夢
 

合成成分でどんな使い心地のコスメでも作れる!

 
食べ物の場合、食品添加物を使えば、今ではカニ味だろうと松茸味だろうと、どんな味でも美味しく作れてしまうことをご存じでしょうか。それを私たちは、美味しいおいしいと食べているのです。食品添加物の神様といわれた阿部司氏が「食品の裏側-みんな大好きな食品添加物」という本に書いています。同じようにコスメの世界でも、いまや1万種類にもおよぶ化学原料を適度に混ぜ合わせることで、肌触りがよくて香りもよいコスメを作れてしまうのです。それが体内に入って、やがて健康や肌にどんな影響をおよぼすかを別にすれば。

今から70年ほど前までは、農薬も化学成分もなかった時代です。人々は大自然の中で、堆肥で作った野菜を食べ、化粧品もヘチマ水や椿油などの植物から美容成分をとってお化粧していました。第二次大戦後、石油化学の急速な進歩により、世の中は急激に変化をとげました。コスメにもつぎつぎに石油から合成される新しい成分にとってかわり、いまでは大半のコスメが実験室と工場の中で作られています。植物からつくるコスメより、新成分のコスメのほうが、圧倒的に効果があると信じられている昨今です。ところがその後、乾燥肌やニキビなどの肌トラブルが増大し、ふたたび植物から作られる肌にやさしいオーガニックコスメが見直されるようになってきました。その違いとはなんでしようか。
 

買っているのは広告の文言やパッケージ?

コスメの容器やパッケージに書かれた長~いカタカナやアルファベットの全成分の表示をみて、それがどんな成分で、どんな働きをするのか理解して購入している人はほとんどいないかもしれません。むしろ、広告に書かれたコマーシャルの美しい言葉のイメージに夢をふくらませ、容器やパッケージのデザインをみて選んでいないでしょうか。使い始めのときめきと期待は、やがてしぼんでいき、また新しいコスメを探すといった繰り返しになりがちなのです。それはコマーシャルの文言や、容器やパッケージにお金を支払っていたからです。本当は容器の中身に支払わなければならなかったのではないでしょうか?ですが普通の消費者は、容器の中身の良し悪しを判断する知識をもちあわせていないのです。
 

美容と本質的に関係のない成分も多数ある

ケミカル成分は、基本的に一つの成分に一つの働きしかもちあわせていません。またその成分は美しくなるための成分だけでなく、防腐剤、浸透させるための界面活性剤、保湿剤、合成ポリマー、乳化剤、柔軟剤、エモリエント剤、pH調整剤、キレート剤、着色料、香料など、美しくなることとはあまり関係のない成分もたくさん配合されています。必然的に表示される成分の数は多くなります。ですから成分の数が多ければよいというものではなく、またそれぞれの成分がもつ副作用にも注意が必要です。それが肌を傷める犯人である場合が多いのですから。
 

ローズマリー
 

オーガニックコスメに含まれる多様な美容成分

一方、オーガニックコスメに使用される植物には、一つにもおどろくほど多くの成分を含まれ、さまざまな美容効果を発揮します。アミノ酸や脂肪酸などのほか、アルカロイド、サポニン、タンニン、ステロイド、グリコシド類、フラポノイド、色素、精油(芳香)成分などです。これら植物に特有の成分が相乗的に働き、安定をたもち、肌に対して調和的に作用します。植物から得られる精油だけをみても、若返り作用、収れん作用、再生作用、鎮静作用、細胞分化促進作用などがあります。昔の人々は身近な植物に美容効果を見出し、親から子へと伝承しながら、利用してきたのです。

これらの成分を、化学的に石油原料からつくり出す技術がうまれ、新しいコスメが作られるようになりました。それは生きた植物から作られるものに比べて、圧倒的に安価につくることができるのです。しかしこうして自然から切り離された成分は、一見優れているようにみえて実際には肌を刺激し、肌本来の働きを阻害する結果になりやすいのです。
 

日本の美容植物「ヘチマ水」の成分と効用

日本には昔から化粧水として使われ、美人水とも呼ばれたヘチマ水があります。このヘチマ水には皮ふ細胞を活性化する9種類ものサポニン群が含まれていることがわかっています。このサポニン群は、日焼けやほてりを鎮める効果があり、また潤いを与えるペクチン、肌に透明感を与えて本来の白さを保つ多糖類やアミノ酸もふくまれています。またカリウムが多く咳止めや利尿作用もあります。まだ解明されているのはほんの一部に過ぎません。たった1行「ヘチマ水」という表示でも、保湿、収れん、再生、老化防止、美白など、肌を美しくするたくさんの作用をもっています。昔の人は長い経験からヘチマ水には多くの美容成分があることを見出し、化粧水として使ってきたのです。この先人たちの知恵を現代によみがえらせる、それが美容植物の力で肌本来の美しさを引き出してくれるオーガニックコスメなのです。

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